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     【2008 年 第1回(3月)本会議 個人質問

<内容>
1 新市民会館建設について
2 ランニングを中心としたスポーツ振興
3 総合計画審議会について

(甲斐俊光君) 緑政クラブの甲斐俊光でございます。今回初めて個 人質問をさせていただきます。市長を初めとする当局の皆様方、先輩議員の皆様方、任期 の4年間、市民の代表といたしまして我孫子市をよりよくするため誠心誠意邁進する所存でございますので、どうかよろしくお願いいたします。

 それでは、大綱1、『新市民会館建設について』 質問させていただきます。
 昨年3月に閉鎖された旧市民会館ですが、財政的な問題もあり、建物と敷地をセットにして民間に売り払うことが決定されました。ということで、市民の関心 は新市民会館の建設に向かっております。この1年間小中学校の行事の開催は、けやきプラザや体育館等を利用しております。芸能等サークルの発表会も湖北地 区公民館や柏市民文化会館に、柏市民の抽せんの後申し込み、使わせてもらっているという話を伺っております。また、市外から我孫子市に居を構えようとする 方々にとりまして、文化施設としての新市民会館がないのは何とも魅力に乏しい限りでございます。旧市民会館が閉鎖されるということは随分前から取りざたさ れてきた問題でありますし、行政といたしましてもそれなりの対応を練ってこられたと思います。行政内部でこれからもろもろにつきまして検討していき、平成 21年度後期には検討委員会を設けるという話も伺っております。これらを踏まえまして、3項目質問させていただきます。
 項目1、「全体のイメージ」につきまして質問させていただきます。他市の状況を考えてみましても、市民会館の平日での利用率を上げるのは大変でありま す。そのためには、市民だけではなく近隣市からの利用も考えるべきではありませんか。また、けやきプラザを利用された方々によりますと、体育館として利用 できるスペースだということで音響という面におきまして不十分なので、音楽ホール的な利用施設を望む声が大きくなっているという話もあります。そのような ことを前提の上、新しい市民会館のイメージはどのようにお考えでしょうか。現状においてどのようなお考えがあるのか、お答えいただきたいと思います。

 項目2、「建設予定場所」につきまして質問させていただきます。我孫子市民会館跡地利用検討委員会で、旧市民会館を敷地と建物ごと売 却することが決まり ましたが、その際に新しい建設予定地が検討されております。資料によりますと、市内の中心に近く2,000平方メートル程度の用地が必要であるということ で、高野山新田エリア、下ヶ戸・岡発戸エリア、中里新田エリアの3つが挙がっております。何よりも、先ほど申し上げましたとおり、子供たちを初め市民の皆 様方も市民会館がないことが切実な問題となっております。全体のイメージや予算も、まず場所が決まらない限り現実味を帯びてはまいりません。場所の決定に つきましては、駅から徒歩圏内でバスなどでも行くことのできる交通に便利な場所が適切であるということは、これらの場所におきましても共通していることだ と思います。建設場所を決定するに当たり、どのような点を重視し場所決定をするのか、質問させていただきます。
 項目3、「建設資金の捻出」について質問させていただきます。現在市の経常収支比率は、平成18年度で96.3%になっております。平成17年度が 95.7%ということですから、0.6%も上昇していることになります。都市部では70%〜80%が望まれますので、それだけ自由になる予算が少ないこと を意味いたします。そのような予算編成の中で、30億〜50億円かかると言われております新市民会館の建設は、大変な財政の負担になることが予想されてお ります。そこで、効率的な運営をすることと、何より建設資金を抑えることを目的といたしましたPFI方式、つまり公共施設などの建設・維持管理・運営等 を、民間の資金、経営能力及び技術的能力を利用して行う手法、このことの導入を正面から検討し取り入れていただきたいと思っております。PFI方式を利用 することで、建設資金、運営資金を抑えることができると考えられるからであります。つきましては、市長を初めといたします当局は、新市民会館の建設資金の 調達方法につきましてどのようなお考えをしているのかお尋ねいたします。

 続きまして、大綱2、『ランニングを中心としたスポーツ振興』につ いて質問させていただきます。
 スポーツの中で一番単純であり誰でもできる運動は、走る、つまりランニングということでございます。ランニングということで頭に浮かびますのは、今年2 月17日に行われました第2回東京マラソンでございます。東京マラソンでは約15万人の申し込みがあり、3万人以上の方が実際に走り、大きな盛り上がりを 見せたことは御存じのとおりだと思います。ランニングという点に関しまして、3点質問させていただきます。
 項目1、「手賀沼マラソンのフルマラソンへの移行について」。
 私も毎年参加しております手賀沼マラソンは、今年9,445名のエ ントリーがあり、千葉県外でも5,000人以上の参加がありました。手賀沼マラソンは ハーフマラソンといたしましても、2006年度は全国マラソン100選の中で6位に入っております。都心から近く、手賀沼のほとりを走る風景もよく、ブラ スバンドや太鼓などの演奏もあり、非常に走りやすいと評判であります。この手賀沼マラソンを更に盛り上げていくために、柏市と協議して行政が率先してフル マラソンへの移行を検討していくことも考えられるのではないかと思われますが、どのようにお考えをお持ちでしょうか。

 項目2、「ランニングコースの整備について」質 問させていただきます。手賀沼周辺には整備された遊歩道があり、週末にはランナーやウオーキングを楽しむ 人や、サイクリングを楽しむ人でにぎわっております。私も毎週日曜日手賀沼周辺を走っておりますが、感じていることが幾つかございます。旧沼南町側の土手 に設けられた広い遊歩道は、中央線も引かれきちんと整備され、大変走りやすくなっております。我孫子側に目を移しますと、我孫子高校前から続くタータンで 覆われますゴム製の道は、ランナーのひざや足首の負担が軽く大変好評でございます。しかし何分傷みもひどく、つまずいたりしてこけそうになるランナーも見 かけたことがございます。また、手賀沼公園から北柏に向かう歩道は、手賀沼が左手に見え非常に景色もよく、走ったり散歩されたりする人を多く見かけること ができます。しかし、歩道が狭く2人が肩を並べると横を通り過ぎることは大変困難な状態になっております。手賀沼を臨みながら手賀沼大橋をぐるりと回る コースは約9キロあり、ランニング、ウオーキングをするにおいて絶好のコースとなっておりますが、我孫子側におきましてコース整備が不十分であるのは残念 な思いがいたします。別の面から申し上げますと、ランニングは血管を若返らせる効果もあり、大きな負担となっております医療費を抑制するメリットも考えら れます。有酸素運動でありますランニングは、中高年のメタボリック症候群、生活習慣病の予防にもなります。またランニングだけではなく、高齢者の介護予防 の面からも、必要な筋力をつける点で手軽な運動であるウオーキングの環境を整えることも、一考に値するのではないでしょうか。従って、ランニングを中心と いたしましたスポーツ振興のためにも、手賀沼周辺、またそれだけではなく、我孫子市内のランニングコースの整備をより一層進めるべきだと考えております が、市当局のお考えをお聞かせください。
 
項目3、「駅伝の街」としてのアピールについて質問させていただきま す。今年行われました箱根駅伝において、市内久寺家にございます中央学院大学が見事 3位入賞を果たしました。我孫子新春マラソンでは、中央学院大学の選手の方々も参加され、その際選手の皆さんはたくさんの方々に囲まれ、握手や写真、サイ ン攻めに遭っておりました。駅伝競技への関心が市民の間で大変高くなっております現状を感じます。スポーツ応援団として、市長を初め多くの市民も箱根駅伝 の応援に行っております。我孫子市を「駅伝の街」として世間一般にアピールすることも重要であると考えます。何かこれを機に、「駅伝の街」として世間にア ピールするような政策等はないのでしょうか。お答えをお願いいたします。

 続きまして、大綱3、『総合計画審議会について』質問させていただ きます。
 平成12年に策定されました基本構想に基づく将来の都市像を描く第二次基本計画素案を審議する総合計画審議会が、全12回をもちまして終了いたしまし た。今回の総合計画審議会を何度か傍聴させていただき、また何人かの審議委員の方からお話を伺う機会もあり、審議委員の方々の市への愛情、そして何より真 剣に市の将来を考えている姿に接しさせていただきました。その上で、幾つか総合計画審議会につきまして質問させていただきます。
 項目1、「基本構想の修正について」。今回の審議会におきましては、附帯意見書を市長に対して提出することになりました。これは前例のない出来事である と聞いております。基本構想は20年という長いスパンを見ているということで、我孫子市の置かれている現状との乖離が生じたことの審議委員の方々の危機感 のあらわれではないかと思われます。第二次基本計画のもとになっている基本構想自体の修正も考えるべきだと思われますが、どのようにお考えを持っているの か、お答えをお願いいたします

 続きまして、項目2、「総合計画審議会のあり方」 につきまして質問させていただきます。第二次基本計画を読み進めますと、我孫子市の置かれた現状と課 題、それについての施策の展開は非常に読みごたえのあるすばらしい内容だと感じております。しかし、福島県矢祭町におきましては、我孫子市における基本計 画に相当するものに対する対案を議会が出したということですから、議会としても基本計画に対する姿勢を考えなければならない時期かもしれません。我々議員 も、審議委員とともに基本計画を練っていくような仕組みをつくり上げていくべきではないのでしょうか。現状の市議会の役割が、行政のつくった基本計画の修 正、追認組織となっている感がございます。総合計画審議会を審議委員と市民と我々議員とともにつくり上げていく体制として変革していくことが、これからの 平成23年度の見直しの際には必要なのではないかと思われますが、いかがお考えでしょうか。

 続きまして、大綱4、『財政の安定化・収入増政策につきまして』質 問させていただきます。
 項目1、「具体的な企業誘致政策につきまして」質問させていただきます。先ほども述べましたとおり、市の経常収支比率は96.3%になっておりまして、 自由に使える財政もなく、我孫子市の将来は大変厳しい状況にあると考えられます。2007年11月18日の「週刊ダイヤモンド」によりますと、法人住民税 の納付額は人口比で全国805市町村中746位となっております。個人住民税も団塊世代の収入減とともに減っていくことが予想されております。そのため、 法人住民税の増収を望むことが必要であります。現存の企業だけではなく、積極的な企業誘致を進めるべきです。企業にとって魅力ある我孫子市とするために は、工業団地の設置や企業立地優遇策などの企業誘致政策が必要だと思われますが、これへ向けた行政の取り組みについてお聞かせください。

 続きまして項目2、「若年人口の定住策について」 質問させていただきます。御存じのとおり、現在市の収入の約半分を個人住民税に頼っている状況でありま す。団塊の世代の方の第一線からの引退に伴いまして、ここ数年来の個人住民税の減少が考えられます。個人住民税の現状の維持、もしくは将来を考えた収入増 のためには、これから収入増が見込める若年人口の我孫子市への定着が必要だと考えられます。例えば若年人口の定着策では、長野県下條村におきましては、若 者定住住宅や賃貸の戸建住宅の建設、宅地分譲も初めております。ちなみに下條村ではこのような政策のおかげもあり、出生率が2003年〜2005年で2. 21もあるそうです。特に若年人口の定着化に向けて行政が行っている、または行政がこれから取り組もうとしている住宅補助に関する政策や他の政策につきま して、具体的にお答えをいただきたくお願いいたします。

 以上、大綱4項目につきまして当局の明快なお答えをお願いいたします。御清聴まことにありがとうございました。

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    <行 政の回 答>
市 長(星野順一郎君)
 総合計画審議会の1点目、基本構想の修正についてお答えいたします。
 基本構想につきましては、第二次基本計画の答申に当たって、総合計画審議会から我孫子市を取り巻く社会環境の変化が大変激しく、現行の基本構想では十分 に対応し切れない点があるとの意見をいただきました。私としましては、審議会の意見や、私が公約で掲げる活力あるまちづくり、現在検討が進められている千 葉柏道路の動向などを踏まえて、工業地や新たな交通軸の形成などの土地利用を含め、基本構想のあり方について新年度から庁内で検討を始めていきたいと考え ております。
 2点目の総合計画審議会のあり方についてお答えいたします。
 基本計画は、基本構想を踏まえながら、各部門の個別計画を調整する性格を持っております。そのため総合計画審議会では、基本計画そのものを1からつくり 上げるのではなく、基本的な施策の展開方向について議論していただき、計画に反映させていただきました。なお、多くの部門別計画では、策定に当たって市民 の皆様とともに計画づくりを行っております。平成23年度の第二次基本計画の見直しの際には、審議の仕方について一層工夫していくとともに、議員の皆様に は今回と同じように情報提供を行っていきたいと考えております。

説明員(今関敏男君)
 スポーツ振興施策についてお答えします。
 1点目の手賀沼マラソンのフルマラソンへの移行ということについてですが、この件につきましては、これまでも実行委員会でその可能性について何度か検討 してまいりました。コースの設定や運営体制、交通規制等の課題が非常に多く、実施が非常に難しいと判断をしております。この手賀沼エコマラソンも今年で 14回目になり、ハーフマラソンとして全国ランニング大会100選で2005年、2006年と連続で第6位にランクされ評価されております。更に、 2006年度に日本陸上競技連盟の公認コースとしても認定を受けておりますので、ハーフマラソンとしての更なる充実を図ってまいりたいと考えております。
 次に、ランニングコース整備についてでございますが、ランニング、ウオーキング専用コースは市内にはございませんが、御質問にあるように、手賀沼周辺を 散策できる遊歩道が週末にはウオーキングやランニングをする人たちのコースとして利用されております。しかし、議員御指摘のとおり旧沼南側の遊歩道と比べ ると幅も狭く、ランニングには不十分であると認識しております。今後は、ランニングの振興のためにも、手賀沼周辺だけではなく利根川堤防の管理用地の活用 やその他既存のコースの整備について、関係課等と協議を進めてまいります。
 次に「駅伝の街」へのアピールについてですが、今年の箱根駅伝において地元の中央学院大学が輝かしい成績をおさめました。この功績に対し、市は毎年参加 していただいている新春マラソン大会の際にスポーツ功労表彰を授与し、例年以上に市民の高まりがあったのではないかと感じております。これを機に駅伝が盛 んなまちとして市内外にアピールする方策の1つとして、我孫子市のスポーツ振興応援団の拡大や活動を積極的に支援してまいりたいと考えております。以上で ございます。

説明員(青木章君)
 大綱4点目、財政の安定化・収入増政策についての(2)若年人口の定住化についてお答えをいたします。
 長く納税をしていただける若年人口の定住化には、住宅に関する支援は大変重要だと認識をいたしております。今後十分検討してまいりたいというふうに思っ ております。また、子育て支援の充実や公共交通の利便性の向上など、若い世代が暮らしやすく子育てしやすいまちづくりを進めるとともに、地域経済の活性化 や雇用の確保に向けた施策も強化してまいりたいというふうに考えております。以上でございます。

説明員(高橋信一君)
 大綱4点目の財政の安定化・収入増政策についての1点目、企業誘致政策についてお答えします。
 工業系土地利用の調査研究については、庁内関係課による委員会を設置して現在検討を重ねています。調査研究事業の目的は、税収の確保による財政基盤の強 化や雇用の創出、そして昼間人口の増加によるまちのにぎわいづくりにあります。この調査研究により、産業集積を推進するに当たっての課題の抽出、対応策と 方法論や誘致に際しての支援策などの基礎的な事項を整備し、基本的な方向を見定めていきたいと考えております。以上でございます。

説明員(村越隆君)
 新市民会館の建設についてお答えいたします。
 1点目は、当局が考える全体のイメージについてです。昨年3月に閉鎖しました市民会館は、昭和54年の開館より、市民の合唱団、管弦楽団、吹奏楽団など の音楽活動の場として、また文化連盟による市民文化祭や舞踊、バレエ、演劇などの発表の場としての役割を果たしてまいりました。更に小中学校の音楽発表会 や歌声発表会など、子供たちが音楽や芸術を体験する場となり、本市の文化芸術振興の中心拠点として大きく貢献してまいりました。今後市民会館にかわる新た な施設は、市民の誰もが豊かで創造性のある様々な芸術文化に接する機会を有する文化施設として、音楽を主目的として音響に配慮しながら、音楽以外の様々な 文化芸術の形態についても、出演者、観客がともに満足できる1,000人〜1,200人程度を収容できるホールを有する施設がふさわしいものと考えており ます。
 2点目の建設予定場所についてですが、昨年提出されました市民会館跡地利用検討委員会報告書では市内3ヵ所のエリアを建設候補地に挙げております。今後 これらの候補地を中心に、まちづくり計画、周辺環境との一体化、交通の利便性などについて調査、研究を進めてまいります。
 次に、3点目の建設資金についてです。建設資金につきましては、本市のこれからの財政見通しや文化施設の整備にかかる費用を考えますと、大きな財政負担 を伴うものと認識いたしております。PFIは公共施設等の建設、維持管理、運営などを民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して行う新しい手法であ り、国や地方公共団体の事業コストの削減や、より質の高い公共サービスの提供が目的とされております。建設資金の調達には有効な手段であると考えますが、 一方で長期にわたる運営管理費、修繕費等のランニングコストを含めた債務負担を伴うことになります。PFIの導入に当たっては、これらの経費の把握、収益 性の確保などの明確化が重要となりますので、20年度庁内組織で立ち上げる(仮称)文化施設建設研究会で調査、研究をしてまいりたいと考えております。ま た、財源確保の面でも、国からの交付金の活用などについても調査してまいります。以上です。